はじめに
人は誰でも一日に24時間が平等に与えられていますが、その一日をどう利用するかで大きな差が生まれてきます。
あなたの周りでも「ものごとを理解するのが速い人」「記憶力に優れている人」「優先順位をつけるのがうまく効率よく仕事をこなせる人」「話がうまく説明が上手な人」など、自分とは比べられないくらい優秀な人はいませんか。なぜ、同じ人なのにこれほどまでに違いが生まれてくるのでしょうか?
今回の記事では、頭の回転が速い人はどのようにして生産性を上げているのかをテーマにして深堀していきたいと思います。じつは、毎日行っている〇〇を少しだけ変えてみるだけで、皆さんも生産性が上がり自分の人生を豊かにすることが出来るかも知れませんよ。
生産性を高めることの重要性
よく、日本の労働生産性について世界の国々と比較されることがあります。日本の生産性は国際間で比較すると決して高いとはいえません。
公益財団法人日本生産性本部が2023年12月22日に公表した「労働生産性の国際比較2023」によると、日本の時間あたり労働生産性はOECD加盟国38カ国中30位、1人当たり労働生産性は31位で、1970年以降で最も低いランクに落ち込んでいます。
さらに、日本の労働人口減少は年々深刻化しており、総務省統計局が発表した「労働力調査」によれば2021年は6,860万人で、昨年だけでも前年比で8万人減少しています。リクルートが2023年3月に公表した予測では、2040年に国内で1100万人の労働力が不足する見通しの中、生産性向上は日本国内全体でも必須課題となっています。
生産性向上のためにやるべきことは?
日々の生産性を向上させるため一番に取り組むべきことは、効率的なタスク管理のテクニックを学ぶことです。
以下に、効率的にタスク管理を行うためのポイントを挙げますが、これらのテクニックを組み合わせることで、タスク管理の効率が大幅に向上し、生産性が高まります。それぞれの方法を自分の状況や仕事のスタイルに合わせて調整し、最適なワークフローを築いてみてください。
① タスクの洗い出しと整理
まずは、全てのタスクを書き出しましょう。それから、それぞれのタスクをプロジェクトやカテゴリに分類します。これにより、何が完了すべきか、どのタスクが最優先であるかが明確になります。
② 優先順位の設定
アイゼンハワー・マトリックスを使用して、タスクを「緊急かつ重要」「重要だが緊急ではない」「緊急だが重要ではない」「緊急でも重要でもない」の4つに分けます。これにより、最も重要なタスクに集中できるようになります。
③ ToDoリストの作成
日々のToDoリストを作成し、それを守ることで、一日の目標が明確になります。リストは現実的で、達成可能なものにしましょう。
④ タイムブロッキング
一日の中で特定のタスクに取り組む時間をブロックする方法です。例えば、午前中の2時間を深い作業の時間としてブロックし、他の小さなタスクは午後に設定するなど、時間を有効に活用します。
⑤ デジタルツールの活用
タスク管理アプリ(例えば、Trello、Asana、Todoistなど)を利用して、タスクを整理し、進捗を追跡します。これらのツールはリマインダーや進捗報告の自動化もサポートしています。
⑥ 定期的なレビュー
週に一度は、達成したタスクと残っているタスクのレビューを行い、次週の計画を立てます。これにより、目標に対する進捗を確認し、必要に応じて調整を行えます。
⑦ バッチ処理
類似の小さなタスクはまとめて処理します。例えば、電話をかける作業、Eメールの返信、データ入力など、一度に集中して処理することで、タスクの切り替えによる時間の浪費を減らすことができます。
情報処理のスキル
すぐに問題の本質を見つけ出し「問題」と「課題」に分類して瞬時に「解決方法」を見つけ出す情報処理がとても得意な人がいます。
このような人は、普段どのような考え方をしているのでしょうか?優秀な人は自分の中で「独自に考え方のパターン」を作り上げています。つまり、問題解決を精神的習慣にしていて、常に問題に対して自分に対して問いかけを行い、答えをたくさん見つけ出す訓練を無意識に行っています。
日々、ニュース記事やテレビの中で事件や争論の材料がありますが、ただ聞き流してしまうのではなく、情報を集め、他人の意見を聞き「問題」と「課題」を明らかにして、自分ならどういった答えを出すか、毎日の精神的習慣にすることが大事です。
情報処理のスキルは、一朝一夕に身につくものではありませんが、日々の業務効率を高め、迅速かつ正確な意思決定を支援するために非常に重要です。この技術は反復して繰り返し学習を行う必要がありますが、これらの情報処理のスキルを養うことで、多様な情報源から効率的に価値ある知識を抽出し、業務の生産性を向上させることができます。
情報処理のスキルは以下に、効果的な情報処理スキルの開発に役立つ主要な書籍を紹介します。
実践を通じてこれらの技術を身につけ、日々の作業に活かしていくことが重要です。
① 速読技術
速読は、情報を迅速に取り込み、理解する能力を高めるための技術です。速読技術を駆使することで、大量の文書やデータを短時間で処理することが可能になります。
「行動する時間を生み、最速で結果を出す 速読思考」 角田 和将 (著)
② 教養と知識
問題の主要なポイントやアイデアを素早く把握するためには教養と知識を身につける必要がります。たくさんの教養を持つことで、必要な時に必要な情報だけを効率的に抽出することができます。
「世界のエリートが学んでいる 教養書必読100冊を1冊にまとめてみた」 永井孝尚 (著)
「学び効率が最大化するインプット大全 (サンクチュアリ出版)」 樺沢紫苑 (著)
「学びを結果に変えるアウトプット大全 (サンクチュアリ出版) 」 樺沢紫苑 (著)
③ クリティカルシンキング
情報を分析し、その信頼性や価値を評価する能力です。偏見や誤った前提に惑わされず、論理的かつ批判的に考えることが求められます。クリティカルシンキングを用いることで、複雑な情報から重要な洞察を引き出すことができます。
「ロジカル・シンキング (Best solution)」 照屋 華子 (著), 岡田 恵子 (著)
「頭のいい人だけが解ける論理的思考問題」 野村 裕之 (著)
「アウトプット思考 1の情報から10の答えを導き出すプロの技術」 内田 和成 (著)
④ メモ取りとノートテイキング
会議や講義、読書から得た情報を効率的に記録するスキルです。自分なりのメモ術を確立することで、独自の視点を手に入れ、新しいビジネスのヒントを見つけることが出来ます。デジタルツールやマインドマップを活用することも有効です。
「仕事と勉強にすぐに役立つ「ノート術」大全」 安田 修 (著)
⑤ 情報の整理と分類
収集した情報をテーマやカテゴリに基づいて整理し、容易にアクセスできるようにします。これにはデジタルファイルのフォルダ分けやデータベースの活用が含まれます。整理された情報は、必要なときにすぐに見つけ出すことができ、頭の整理・作業効率が向上します。
「解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法」 馬田隆明 (著)
「「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問」 細谷 功 (著)
⑥ 視覚化技術
複雑なデータや情報をグラフ、チャート、マップといった視覚的な形式で表現するスキルです。アウトプットだけでなく、頭の中で視覚化ができるようになることで、情報の理解が早まり、プレゼンテーションや会議での説明が効果的になります。
「とにかく仕組み化 ── 人の上に立ち続けるための思考法」 安藤広大 (著)
「数値化の鬼 ── 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法」 安藤広大 (著)
⑦ AI活用
生成AIを活用することで、自分自身の作業負荷を軽減し、より効率的に業務を遂行できるようになります。これにより、個人のスキルを磨く時間や創造的な仕事に集中する時間を増やすことが出来ます。
「面倒なことはChatGPTにやらせよう (KS情報科学専門書)」 カレーちゃん (著), からあげ (著)
時間管理の工夫
一つの作業に時間がかかってしまったり、判断力に欠け決断が遅くなり生産効率の悪い人っていますよね。時間管理ができない人の特徴は「タスク管理が出来ていない」「優先順位ができない」「自分をコントロール出来ていない」などの特徴があります。
ここでは、時間を有効に使うための方法として、「ポモドーロ・テクニック」と「タイムブロッキング」という効果的な方法をご紹介します。これらの手法をうまく活用することで、日々のタスクを効率的に管理し、集中力を高め短時間でより多くの仕事をこなすことが出来るようになります。
ポモドーロ・テクニック
ポモドーロ・テクニックは、短い休憩を挟みながら集中して作業を行う時間管理方法です。このテクニックは次のように行います。
1.タイマー設定: タイマーを25分間に設定します。この期間、一つのタスクに集中して取り組みます。
2.作業開始: タイマーが終了するまで、気を散らす要素を排除し、タスクに専念します。
3.短い休憩: 25分の作業後、5分間の休憩を取ります。この時間を利用して、リラックスしたり、体を動かしたりします。
4.セッションの繰り返し: このサイクルを4回繰り返した後、長めの休憩(15~30分)を取ります。
ポモドーロ・テクニックは、継続的な集中と適度な休憩を組み合わせることで、疲労を蓄積させずに効率よく作業を進めることができます。
タイムブロッキング
タイムブロッキングは、1日のスケジュールを特定の活動やタスクごとに時間のブロックに割り当てる方法です。具体的な実施方法は以下の通りです。
1.日次の計画: 一日の始めに、その日に達成したい主要なタスクをリストアップします。
2.時間ブロックの割り当て: 各タスクに必要と思われる時間を見積もり、カレンダーにブロックとして割り当てます。例えば、「報告書の作成に3時間」「ミーティングに1時間」といった具体的な時間割り当てをします。
3.柔軟性の確保: 予期せぬタスクや緊急事項に対応できるよう、スケジュールにはある程度の余裕を持たせます。
4.評価と調整: 1日の終わりにその日のスケジュールを振り返り、計画通りに事が運んだか、どのような調整が必要だったかを評価します。
タイムブロッキングは、日々のタスクを計画的に管理し、時間を最大限に活用するための強力なツールです。タスクの重要性と緊急性に基づいて時間を割り当てることで、生産性を向上させることが可能になります。
環境整備
あなたの作業スペースは生産性が上がるように工夫されていますか?
周りの人の机や身の回りを確認してみてください。書類台、本棚、照明、文房具、PC環境、観葉植物まで、作業環境の整理整頓と物理的な環境の整備は、集中力を高め、生産性を向上させる上で非常に重要です。
以下に、効果的な作業環境を整えるために考えられる具体的なポイントを書き出しましたので、生産性を高めるための物理的な環境整備の一環にお役立てください。
1.デスクの整理整頓
・デスクの上には必要最低限の物だけを置いてください。使用頻度の低いものはデスクの引き出しや棚など見えない場所に収納して、作業スペースを広く使えるようにしましょう。電源ケーブルや充電ケーブルも同様に整理することでストレスが軽減され快適に作業を行うことが出来ます。
2.良好な照明
・可能であれば自然光を多く取り入れる位置にデスクを設置しましょう。自然光は目の疲れを軽減して心地よい作業環境を提供します。自然光が難しい場合は、色温度調整が可能なLEDライトのデスクライトを使用して、目の負担を減らすことで、長時間集中力を維持できる工夫を行います。
3.快適な座り心地
・長時間座って作業をする場合、腰を支えるクッションを使い、高さ調整が可能な椅子を選びましょう。身体にフィットする椅子は作業効率を格段に上げることが出来ます。
4.騒音の管理
・今の作業環境は静かで快適な環境ですか?集中できないような騒音がある場合は、外部の騒音を遮断するために防音材を使用したり、周囲の雑音が気になる場合はノイズキャンセリング機能付きのヘッドフォンを使用すると良いでしょう。
5.好きなアートワークや観葉植物を配置することで、作業空間をパーソナライズします。これにより、環境に愛着を持ち、長時間の作業も苦になりにくくなります。エクセター大学のクリス・ナイト博士と心理学者による研究では、オフィスにいくつかの観葉植物を置くことで、生産性が15%上昇することが判明したとの研究結果も出ています。
まとめ
最後になりますが、生産性を向上させるためには、頭の回転を速くすることが非常に重要です。
頭の回転が速いとは、情報を迅速に処理し、適切な判断を素早く下す能力を指します。この能力が高いと、日々の業務効率が向上し、多くの課題に対して効率的に対応できるようになります。
私の場合、仕事の生産性を高めるために、必ず仕事の前には体を軽く動かしコップの水を一杯飲み干して、リラックスした状態でデスクワークに望む工夫を行っています。
ビジネス環境では、迅速な情報処理能力が競争優位性に直結します。是非、この機会に生産性の重要性を見つめ直し、長期的な改善施策を練りましょう。



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